アイドルは中途半端に仕事をしている俳優よりも、ものすごく努力してその位置をキープしている。何百万という人の欲望を満たすのはただ者じゃない。(蜷川幸雄)
巨匠のこの言葉。今になって首がもげるほどうなずけます。
文学&漫画ヲタの私が、ある日とつぜん人生初の生身の人間・・スノ沼に落ちました。そこで、(ちょっと意味がわからないかもしれませんが)もしもSnow Manメンバーが源氏物語を実写化したら?を勝手にキャスティングしました。
“Snow Manが好きすぎる”という情熱だけで、妄想を繰り広げる自己満足記事です。
<前編はこちら>
torinosorane2021.hatenablog.com
目次
6.阿部亮平:葵の上(源氏の正妻)
葵の上は私の中であべちゃん一択です。
葵の上は源氏の正妻で、ざっくり言うと首相の娘みたいな高貴な姫君。美人で頭も家柄も良く非の打ちどころがないけど、源氏とは折り合いが悪い。プライドが邪魔をしてなかなか素直になれず、かわいげがない。源氏の子を身籠もるが、ライバルである六条の御息所の生き霊にとりつかれて死ぬ。
実際のあべちゃんは「バファリンなの!?」というくらい優しさの塊だし、爽やか好青年の代名詞。あべちゃんほどパリっとした白シャツが似合う人を未だかつて見たことがありません。彼はほんとどこにいても何をしてても上品だし、キラッキラしてる!!
だからこそ、クイズ番組や報道番組で見せるキリッとした真剣な眼差しがエモすぎて死ぬ。そのクールな表情で鋭い目線のまま、葵の上を演じてほしい。ナイスフライトの夏目くんみたいな親和性の高いキャラも良いけど、プライドの高い姫君もめちゃくちゃマッチするはず。滝沢歌舞伎の女形もクールビューティーだったし・・。
あべちゃんは、グループの活動を休んで受験に専念した時期があるとのこと。たとえ理解してくれる仲間や応援してくれる家族がいても、大学受験はたった1人ですべてを背負わなければいけない。本気で挑むからこそのプレッシャーと想像を絶する孤独の中で、
「高学歴ジャニーズ」という今の地位を築きあげたと思うと泣ける・・。
その孤高さが葵の上とリンクするのです。
7.岩本照:六条御息所(源氏の愛人)
ひーくんが六条御息所を演じたら見事にハマると思う。
“嫉妬に荒れ狂う女性の代名詞”として、現代にも名を馳せている六条御息所。
源氏の愛人であり未亡人。高貴な方で美人で頭も良いが、プライドが高く一途で真面目。特技は生き霊になること。嫉妬に荒れ狂い、すさまじい執念でライバル葵の上を呪い殺します。千年も昔から、嫉妬の矛先は“浮気した男”ではなく“相手の女”に向けられるのだなとしみじみ感じる出来事です。
生き霊を放つという特殊能力はともかく、情熱的で真面目な点がひーくんにぴったり。彼はあらゆる媒体を見ても、真摯で紳士。甘いもの好きやくしゃっとした笑顔など、ギャップが絶妙で、そりゃファンも虜になるだろうよという感じです。
あと容姿が冨永愛にそっくりな点もポイント。私はかねがね六条御息所は冨永愛がぴったりだと思っていたので、Snow Manの中ならひーくんしかいないかなと。失礼ながら演技は期待してなかったのですが(ジャニーズへの偏見もあり・・)、なかなかお上手!きっと六条御息所も美しくおどろおどろしく演じてくれるでしょう。
8.渡辺翔太:朧月夜(源氏の愛人)
さっくんとも迷いましたがしょっぴーで。うーん。この写真もビジュが抜群ですね。
朧月夜は、美人で高貴な姫君。天皇とその異母弟(源氏)の二股という、最強のハイスペ不貞を行った女性です。源氏が父親の政敵と知りながらも、好奇心の赴くままに源氏との逢瀬を繰り返し、2人の仲はバレて源氏は都落ちします。よほど相性がよかったのか、15年後も2人は再び身体を重ねます。このように朧月夜は「自分に正直に生きる奔放な女性」の代名詞として語られます。
奔放な女性はいつでもマイペース。しょっぴーのマイペースさと見る人を幸せにする笑顔とバブさは、異性を翻弄する朧月夜そのものに私は思えます。
どこのどなたか存じませぬが、しょっぴーの爆笑動画をあげてくださる方に感謝。
当方、いつも心が挫けたときに幸福ホルモンの補給として活用しています。
昔はアイドルにハマったら自分で録画するとか妄想するとかしかなかったです。良い時代になりました。
さてしょっぴーの笑顔は、笑顔界の頂点。他の追随を許さない選ばれし者の勲章とも言えるスマイルです。その無邪気でいたずらな笑顔で、めめ(源氏)を翻弄してほしい。W不倫という危険な情事を繰り返す2人・・日頃仲良しな彼らだけにヲタクの妄想は止まりません。
9.深澤辰哉:源典侍(源氏の遊び相手)
残るはふっかしかいません。
源氏物語をSnow Manでキャスティングするという妄想を始めてしまったからには、「源典侍」か「末摘花」という色物キャラを誰かにキャスティングせねばなりません。
源典侍は色気ババア、末摘花は絶世のブス。美人ばかりの源氏の愛人の中で異彩を放つ彼女らは、物語のスパイスでもある重要人物。ふっかは消去法で源典侍ですかね。末摘花はあまりに鼻が異様だから難しいでしょう。
源典侍は60歳手前のエロババア。普通に実写化するなら大久保佳代子あたりがハマりそう。源氏が相手にするほどだから単なるババアではなく、家柄も頭も良くてお上品。
だけど尻軽です。今風に言うとクソビッチかな。源氏は好奇心からついつい手を出してしまうのですね。源氏の友人である頭中将も。ホントに2人とも雑食です。
源氏がどんな女と寝てるのか気になり尾行した頭中将が、源典侍と知って共に笑い出して2人で帰っていくという場面が原作にあります。笑い合うめめとこーじ。1人取り残されるふっか。いとも簡単に想像できてしまうわ〜。この場面、見たいわ〜〜〜〜。
ふっかはお笑い担当だし、滝沢歌舞伎でお丸を生き生きと演じているので典侍は意外とハマるのでは。
「いいよ。源典侍は俺がやるよ」ってなりそう。底なしに優しいから・・。ううっ。
想像しただけで涙が。いつもグループを俯瞰しメンバーを尊重しているふっかに、勝手ながら惜しみない拍手を送りたい。
全員分書き切って満足。
妄想にお付き合いいただきありがとうございました。
源氏物語についての参考資料など
【現代小説は林真理子か角田光代がおすすめ】
私は田辺聖子の「新源氏物語」に最初に出会いました。
軽妙洒脱な文章に惹きこまれ私の中では圧倒的No.1ですが、
現代の若者や勤労世代が通読するなら、林真理子か角田光代が手に取りやすいでしょう。女性の生き様を描かせたら天下一品のお二人、両者とも不世出の天才です。
【漫画のおすすめは「あさきゆめみし」と「まろ、ん?」】
漫画で圧倒的に認知度が高いのはあさきゆめみしですね。
母校では主に理系の子がよく休み時間に読んでました。
古文は苦手だけど受験科目だから避けられない・・という彼女たちは、(当時は今ほど古文の漫画が乱立してなかったのもあり)源氏物語のあらすじをざっと理解するのに役立てたのでしょう。
私は顔の見分けがつかずにぱらぱらと一読したのみですが、あらすじを理解するには良いでしょう。
漫画では「まろ、ん?大掴源氏物語」もおすすめです。
構想6年制作3年とのこと。
ゆるゆるな絵柄ですが着物の細部まで手抜きゼロ、よく1冊にまとめたなと脱帽です。
ひとまず短時間でざっと知っておきたい方には大変良いと思います。
【原文付きは角川書店編】
原文も載っているものとしては角川書店編がわかりやすいですね。
私も今回の記事を書くにあたり参照しました。
【関連本は酒井順子が秀逸】
関連本は酒井順子を強くおすすめします。
エッセイが人気の作家ですが、文学評論が秀逸です。
こちらは紫式部に親しみを持てる、非常に読みやすい一冊です。
終わりです。
ありがとうございました。